お宝おじゃるせどりについて

■せどりとは?
古本に関連した言葉で「せどり」という言葉があります。
現代では、古本を仕入れて販売することを総称して「せどり」と言っていますが語源の説がいくつかあるようです。

「説1」
古本の鑑定人が、本の背を見て本を仕入れをしていたことから、背取る⇒「セドリ」とする説。

「説2」
古書店の古本仕入れ方法では、中古の本が大量に販売されている業者用のマーケットで本を仕入れます。
その古本マーケットでは、一冊二冊と本を売るのではなく、ある程度の量をまとめてグラム売りにして「オークション形式」の販売をします。
古書店は、その本の束を瞬時に値踏みして値段を付け競り落としていきます。ですので、「セドリ」と呼ばれています。

近年、インターネットの通信技術が発達したため、個人間でもインターネットを利用した、商品取引が発達しました。
携帯電話などのネット回線を利用して、価格を検索できるツールもあるため、古本屋さんを仕入れ先に利用した「せどり」をやっている個人もいるようです。

■せどりの実情
「個人で小資本でも、できるお金儲けセドリ!」そんな、タイトルで週刊誌などで、特集記事が組まれていた時期もありました。
TVの副業特集でも紹介されたこともあるようです。

ブックオフで「せどり」をして、お小遣いを稼いでいる人を「セドラー」と呼ぶようです。
その「せどり」では、個人の目利きが重要になってくるので、人によって稼ぎの金額は違いがあるようです。
現在では、「セドラー」の数が増加しているため、儲けは減少傾向にあるようです。
何事も、人の気が付いていない時期に、素早く行動する人が成功するということだと思います。

■せどりのやり方
代表的な「せどり」のやり方は、ブックオフで本を安く仕入れて、「Yahoo!オークション」や「Amazon.com」で販売して利益を得る方法です。
「ブックオフせどり」なんて呼ばれています。
近年のインターネットの発達により、個人でもネットスペースで店舗でも持てるようになりました。
そういった事情から、本の転売で利益を出している人もいるようです。

●本の販売方法
@amazon.comマーケットプレイスの利用(amazon.comの中古販売スペース)
AYAHOO!オークションの利用
B個人のホームページ、サイトを利用

●需要の調査方法
amazon.com」PC、携帯電話のネット接続で、本の在庫有無や、販売価格の検索ができます。
aucfan.com」PC、携帯電話のネット接続で、過去1年分のオークションサイト落札履歴が閲覧できます。
「せどりツール」個人や会社規模で書籍の価格検索が出来るツールが販売されていることもあります。
「個人の目利き」最終的には、商品の需要は個人の目利や感覚で判断しないといけない。

■せどり便利ツール
@「せどり」専用のデータサイト
貴重な書籍(関連商品)が一覧で閲覧することが可能なサイトです。無料サイトや有料サイトがあります。携帯電話やモバイル端末で閲覧できます。

A「せどり」専用のバーコード読み取りツール
書籍(関連商品)のバーコードを読み取ると、その商品がインターネットで取引される可能性があるかを分析できるツールです。
価格まで明確に出るツールもあるようですが、たいていの場合はおおまかに希少(レア)な物かどうかが表示される程度なようです。分析する上では役に立ちます。

B「せどり」セミナー
個人、もしくは集団で、「せどり」をやっていた人が、レクチャーしてくれることもあります。ホームページで「せどり」セミナーの受講を募集していたりもします。受講価格が高いこともあるので、要注意です。

インターネットを駆使して、やり方などを細かく調べて、自分で考えてやってみた方が面白いと思いますが、「せどり」ツールを使って、手っ取り早く覚えてしまうのも一つの手ではあります。

■せどりの問題点
@ 時間
一日に動ける時間が決まってるために、「仕入れ・梱包・配送」など、限界がある。

A 店舗
仕入れ場所を、一般の古本屋さんにしているため、仕入れの安定性に欠ける。

B 競合相手の問題
世の中に、「せどり」をしている人が誰もいなければ、月に高い利益を上げることができます。
しかし、自分より古本鑑定能力が高い人が、複数人いた場合には利益は減少します。

C 場所
「せどり」をやっている人のブログを見てみると、古本の在庫が数百冊〜数千冊のストックしている人が大勢います。
本が好きな人にとっては天国ですが、そうでない人にとっては、地獄のような光景になります。
商品の性質上、大きな販売スペースが必要となってきます。
(※ビジネスにおいて、在庫を過剰にストックすることは、避けた方が良いと言われています。理由として、「在庫の価格割れ・在庫の消失・在庫の劣化・利益の回収に時間がかかる・在庫が増えすぎると売り時の流れを読みきれなくなる」などです。

本好きで、古本の目利き研究に熱心で、古本屋さん巡りが好きな人が、成功する可能性があると思います。

■せどりの問題点
ブログや専門サイトを閲覧して、おおまかな印象です。
(データの「%」は、おおざっぱな印象です)

@凄腕⇒30〜50万円の売り上げ(全体の1%前後)
Aやや凄腕⇒15〜30万円の売り上げ(全体の5%前後)
B凄腕の卵⇒10〜15万円の売り上げ(全体の10%前後)
C大多数⇒10万円以下の売り上げ(10%前後〜)
D手間のみで、割に合わないと判断してやめた人(70%前後〜)

※得るお金や、時間を考えると割に合わないようです。
※ブログなどの「せどり」をやっている人の情報では、月収が「100万円〜」をコンスタントに稼いでいる人は、見つけることが出来ませんでした。
※個人のブログや、HPを閲覧して、なんとなく分析したもので、データとしての正確さは無いとお考えください。

■せどりの今後
「せどり」自体、歴史も古く、滅びることは考えられませんが、古本の流通・販売方法がインターネットに移行しています。
個人が古本屋さんへ、本を持っていかずに、直接インターネットで出品していく方向となっています。
そうすると、「せどり」が出来る機会は減少していくこととなります。
インターネットオークションが世間に認知されていない時に「せどり」をやっていた人は、かなりの利益を出していたようです。
「個人せどり」の仕入れ店舗となっている、「B00K 0FF」では、商品の適正価格を把握するために、「ISBNコード(本の品番)」や「CD・DVD」の商品バーコードをコンピューターで管理して、商品需要を把握して、販売価格を設定するようになってきているようです。
以上の理由から、「せどり」で高い利益を出すことは難しくなっている。と言えます。

「将来、古本屋さんを開業したい!」という人にとっては、この「せどり」から始めれば、本の知識や経験が積めます。また、「インターネットを利用して、自分で物を販売してみたい!」「本が好きだ!」「健康のため古本屋さん巡りをしたい!」という人にとっては、「せどり」は楽しい趣味になるとおもいます。

■古物取扱免許
本業で古本屋さんを開く時に持っていないといけない、免許が「古物免許」です。
古物取り扱いの免許は、各都道府県の警察署で取得できます。
「警視庁古物営業法」という制度です。
古物営業法・古物商の免許に関しては、警視庁のHPがよくまとまっています。
インターネットで検索しても、十分に調べることはできます。

「古物免許」を取得していると、業者専門の競りに参加ができたり、古物業者・流通市などの情報が入ってきます。
業者の競りや、倒産処分品などが格安で仕入れることができる情報も「古物免許」を所持して、古物商組合で、教えてくれることがあるそうです。
個人規模のセドリから古本屋さんを開く際には、所有しておくべき資格といわれています。

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